Design Academia - 国公立デザイン系大学会議

人間とコンピュータの新しい関係を切り拓く

本学は2000年の開学以来、「オープンスペース・オープンマインド」をモットーとし、「1)システム情報科学に関する高い専門能力」、「2)研究的態度を支える問題探究力・構想力」、「3)共創のための情報表現能力・チームワーク力」、「4)自律的に学び続けるためのメタ学習力」、「5)専門家として持つべき人間性」を育むことを目標としています。

学部のデザイン教育の目標は、人間中心の情報システムをデザインするために必要な思想や知識、技法を身につけることです。情報デザイン、認知心理学、プログラミングなどを基礎として学び、高度な情報システムや快適な情報環境を構築する考え方や方法を学び、人間とコンピュータの新しい関係を切り拓く人材を育成します。

大学院(システム情報科学研究科)の博士前期課程では、現代社会に対応するデザイン研究の能力を育成。博士後期課程では、システム情報科学の分野を体系的に理解し、情報デザインの知識や研究方法論を涵養するほか、学術・産業の発展に寄与する情報デザインの新理論や新手法の探究を行います。

 

学部教育

学部の入試は数学科目が必須のため、理系のデザインコースと言えるかもしれません。情報デザインコースでは、人が情報社会で豊かに生きるためのデザイン理論や表現方法に加え、情報科学や認知科学の最新の理論と実践を学びながら、情報デザインの最前線に立つ力を養います。

1~2年次は、ディプロマ・ポリシーに掲げた5つの目標のうち、1)以外の4つの重要性を実践的に学びます。2年次以降は、コースの専門科目群において1)を身につけ、プロジェクト学習や卒業研究などの実践の場で2)、4)、5)を深めます。

 

① 教養基礎科目群(1~4年次)

人間の形成・社会への参加・科学技術と環境の理解・健康の保持を目的とし、幅広い教養と将来の自律的諸活動への導きとなる知識を身につけます。

② コミュニケーション科目群(1~2年次)

科学・工学・デザインにおける、多様なモダリティとリテラシーを駆使したコミュニケーション能力を育成します。

③ 学部共通専門科目群

基礎的な専門能力(計算論的思考、数理思考、メディアリテラシー)を身につけます。3年次のプロジェクト学習では、チームで地域や社会の課題を発見・解決・実施する力を身につけます。

④ 情報デザインコース専門科目群(2~4年次)

デザイン学・情報学・認知科学に基づく座学と実践を繰り返すことで、課題に取り組む知識と方法・態度を身につけ、卒業研究では、情報デザインの基礎から応用に関する研究に取り組みます。

 

大学院教育

博士(前期)課程メディアデザイン領域では、共通科目群および専門科目群を通して、学生の主体的な問題解決・問題発見を促進します。

①共通科目群(修士1年次)

学位論文の執筆に必要なアカデミックリテラシーに関する科目を設定。国際的なフィールドでも通用するアカデミックリテラシーおよび研究倫理を学びます。

②メディアデザイン領域専門科目群(修士1〜2年次)

デザイン方法論、情報技術を生かした先端的創造と、技術と表現を統合した人と環境の関係をデザインする能力を身につけます。

博士(後期)課程では、システム情報科学分野でデザイン学または情報デザインを体系的に位置づけ、学術・産業の発展に寄与し、広い視野に立った高度な新理論や新手法などの探究を目指します。


▲情報表現基礎(1年次)
工学的知識や実装技術を生かした新しい表現の可能性を探る基礎科目

 


▲情報デザイン(1・2年次)
観察・情報収集・編集・メディア表現などグラフィックデザインの流れを体験

 

▲ヒューマンインタフェース演習(3年次)
地域にある既存ウェブサイトの分析と試作・評価・改良案の制作

 


▲ワークプレイス論「ファッション採集帳」(3年次)
あたりまえのこと(服装)を観察・記述し、そこから発見・考察する練習

 


▲知覚システム論「光学的トンネル知覚の実験」(3年次)
人間の知覚を学ぶ授業。穴の空いた白と黒のボードを等間隔で交互に並べた穴を覗くと、トンネルがずっと続いているように見える。白いボードだけを並べて穴を覗くと、白い雲の中のように見える。

 


▲PIKAKI:新体験開発プロジェクト(3年次)
空間上に手と体を動かして絵を描く先端技術を活用したデジタルコンテンツ

 

2019.11.7