Design Academia - 国公立デザイン系大学会議

南の島でデザインを考える

沖縄県立芸術大学は、1986年に設置された沖縄県那覇市首里に本部を置く日本最南端の公立芸術大学です。音楽と美術工芸の2学部(大学院、修士・博士課程も設置)、および附属芸術研究所の3つの組織で構成されています。

美術工芸学部および大学院・造形芸術研究科では、絵画・彫刻・芸術学・デザイン・工芸(織・染・陶芸・漆芸)をそれぞれ学びます。その中のデザイン専攻は、日本最南端に位置する沖縄県の特色ある文化を、誇りを持って受け継ぐ専攻です。伝統や工芸の基礎的研究を基に、地域の経済・産業や文化活動との連携を図りながら、今日的デザインの課題を理解し、未来的志向に立つ高度な情報技術と、国際的な視野を持つ人材の育成を目的としています。

 

主体的に選択可能なカリキュラム

デザイン専攻では、専門領域の垣根を取り払い、さまざまなデザイン分野の中から学生が主体的に授業を選択できるようにカリキュラムを編成しています。

1年次には、デザインの基礎を学び、デザインを学ぶ者としての自覚を促すとともに、造形基礎を通して描写力・構成力を養成。2年次には、デザイン機器と素材を研究し、合わせてグループ研究を行い、3年次には、公共物のデザインなどを通して、デザイナーとしての社会的役割を確認するのに加え、2、3年次では以下の6つの分野・領域から選択し、専門的な実習・演習・講義を受講します。

  1.  生活デザイン…生活道具としての器具・機器の開発や改良に関する造形的学習。
  2.  産業デザイン…情報・生産・流通などを通して、製品計画について学習。
  3.  環境デザイン…公共空間におけるさまざまな生活装飾や空間の造形的学習。
  4.  グラフィックデザイン…広告やサイン計画を通して、レイアウト・イラストレーション・レタリングなどの学習。
  5.  エディトリアルデザイン…編集計画や絵本制作により、コミュニケーションの在り方を学習。
  6.  映像デザイン…写真・ビデオ・CGを中心に、映像表現を学習。

 

また、広範囲にデザインの基礎と応用を学ぶ中で、地域に根ざした教材を組むこともあります。例えば、2年次の最後には「デザイン・プランニング 地域の特産品開発」として、市町村や団体を調査し、各団体の協力を得ながら、特産品(商品やイベント、建造物の設計などを含む)を計画。現地でのプレゼンテーションを実施するほか、企業や立地の条件などを実在する場所や商品を設定し、生活デザイン・環境デザイン・グラフィックデザインを行います。

さらに、3年次には、インターンシップ(企業実習制度)を、産学の結びつきを意識した実社会との接点として位置づけ、その積極的な活用を学生に促すことで、学びを通した社会への貢献を図っています。

その後、4年次には、個別の卒業制作を通してデザイナーとしての個人的資質の追求を実施することで、4年間の過程を通じて、市場の調査方法、社会から支援を得る方法、企画の適格な提示方法などを学び、デザイナーとしての資質を完成させます。

2019.12.11